埋没し、水平に生えた、下の親知らずを抜歯した
上の左右親知らずは、20歳くらいの時に生えてきて、虫歯になったので抜歯していた。抜いた後できる穴にご飯粒が入り込んで気持ち悪いのはあったけど、痛くて痛くてどうしようもないということはなかった。
歯茎の中に埋没し、水平方向に生えている下の左右の親知らず
34歳くらいの時に、虫歯の治療でレントゲンを撮ったら、両サイドの歯だけ水平方向に生えているように見えるな。両サイドだからカメラの撮影角度的に水平に写ってしまうんだろう、くらいに思っていた。
37歳くらいで右下の親知らずが痛くなり、それが治まり、というのを繰り返したので、歯科へ行った。
先生「親知らずが動いて炎症しているのでしょう。下の親不知が水平に生えてますね。奥歯と親知らずの間に歯周ポケットがあって、ここに汚れが溜まってます。歯石がこびりついてます。かなり汚いです。」
私は「じゃあ、その歯石をとってもらえませんか?」
先生「無理ですよ、埋没していて、歯の頭だけ歯周ポケットに向かって少しだけ出ているでしょ。そこに歯石があるもんですから、器具が入らないです。抜くしかないですね。」
私は「じゃあ、抜いてください。」
先生「ここじゃ抜けないから、口腔外科の外来を紹介するから、そこで抜いてもらってください。かなり大変ですよ。」
私「そうします。」
先生は「汚れています」のような柔らかい表現に丸めてくれてたけど、ようは臭いんだよね。歯間ブラシを突っ込んで、その匂いをあえて嗅ぐとかしないとわからないことではあるけれど。あ、でもたまに歯周ポケットに舌の先を突っ込むと、何だか異様な刺激のある液体みたいのを感じた。それを手にして匂いを嗅ぐと、オエェーだった。
もしかしたら臭いのをまき散らしているのではないか?
この憎き親知らずを抜くしかあるまい。
なお、右下の親知らずと奥歯の間に歯間ブラシが入り込めるほどの歯周ポケットがないせいか、臭い匂いはなかった。
先生「左下の方はかなり深いところにありますね。神経に近いです。右下の方が比較的楽にできる思いますよ。どちらから抜きますか?」
私「両方いっぺんに抜けませんか?」
先生「いやー、両方いっぺんはやめた方がいいですよ」
私「そうですか、じゃあ右下からお願いします。」
という確認をして、手術日を予約した。
手術により、稀に神経が傷つき、麻痺したりしびれが残ることがあるけどいいですね?みたいな同意書にサインさせられた。
ああ、そいう状態になる可能性がある手術なんだと少し不安を感じた。けれど抜歯の決意は変わらなかった。
麻酔注射から手術終了まで1時間くらいだったと思う。途中痛みを感じたので手を挙げてアピールしたら追加の麻酔を打ってくれた。
帰宅し、疲労からか、眠くなったので昼寝をした。
2時間くらいで目が覚めた。激痛で目が覚めたみたいだ。とても痛い。のたうちまわるくらい痛い。麻酔が切れたのだ。すぐさま処方された痛み止めを飲んだ。約1時間くらいして痛み止めが効いてきた。ズン、、ズンという鈍痛は残っているが、のたうちまわる程の痛みは和らいだ。
それからは痛み止めが切れそうになったら、すかさず飲んだ。痛みは3日間くらい続いた。
翌日、こぶとり爺さんのように右頬から顎にかけて腫れた。びっくりするくらい腫れた。切開したうち半分は縫って閉じていたが、歯を抜いた痕にできた穴は完全には塞がれていなかった。空いた穴はドライソケットというらしい。ドライソケットには血だまりができ、それが固まっていき治癒するらしいので、うがいは極力しないようにとの指示だった。
頬の腫れは1週間くらいで引いた。腫れが引くと首に緑色、黄色のあざのようなものができた。おそらく血液が首に落ちてきたのだろう。しばらくするとそれも消えた。
先生の言うとおり、とてもじゃないが2本同時に抜歯できるわけない。むしろ、2本目を抜歯することの決意が揺らいだ。しばらくやりたくないと。
親知らずの大きさは、100円玉と比べるとこれくらい。
歯冠部分に黒い歯石がこびりついている。ちなみに虫歯ではない。全部歯石。鼻を近づけて匂いを嗅ぐと、こいつがめちゃくちゃ臭かった。魚の腐ったにおいだ。右下の親知らずは匂わなかったけれど、抜歯して引きずり出すと、たまらない臭さだった。オエェー。家に持ち帰って、ドライバー等で歯冠部分の黒い歯石を除去してみたけど、ほとんど取れない。歯ブラシ+歯磨き粉で磨いても匂いは取れない。1週間くらい空気に触れていたら匂いは消えた。
匂いのなかった、そして奥歯と親知らずの間に歯周ポケットがなかった右下親知らずでさえ、このように歯石がこびりついている状況を考えれば、左下は相当汚いんだろうな、早く抜かないと。
歯冠部分と歯の根に隙間が空いているが、最初にタービンで切断した痕だと思う。
右下親知らずは、いつも通っている歯科医院に、大学病院の先生が出張し手術してくれた。手術時間は麻酔注入から縫合までで約40分。
歯科医院に勤務する女医にレクチャーしながらの手術だった。
先生「これは深いところにありますね。3、4日は腫れますよ。相当に。いいですか?」
私「はい。よろしくお願いします。」
先生「では、これから麻酔して、歯茎を切開して骨と歯を削りますね。」
私は心の中で「え、骨も削るの?それって深いから?」とつぶやいたが、声には出せなかった。
術中、こんな会話が聞こえてくる。
歯茎を切開して、歯冠が見えた時だと思うが
先生「こんな深いところにあって埋没しているのに、歯石がこんなにこびりついている。こんなにつくもんなんだな。」
歯冠部を除去し、根の部分を除去する作業に取り掛かったところだと思うが
先生「これは深いな。タービンが届かない。深いぞこれは。どうするか」
先生「ここを○○すると神経傷つけるからやっちゃダメ。こういうときは△△するんだ」
縫合の時
先生「ここを××すると、ほら完全に元どおり、穴が完全に塞がりました。これが大事なポイントなんだよ」
最後に
先生「相当深いところにあったので時間がかかってしまいました。終わりましたよ」
私「はりはとうほはいまひた」
左下親知らず抜歯後
前回右下の時の教訓を生かし、痛みのコントロールをしっかりやるように心がけた。
手術が終了したのが18:10。麻酔は2時間後に切れるとのこと。
まず、18:30に化膿止めと痛み止め(ロキソプロフェン)を1錠ずつ飲む。その後5時間おきに痛み止めを飲んでください。そうすることで痛みを抑えることができます。
と先生から教えていただき、そのようにした。
術日の23時から24時はやや鈍痛がきて、痛み止めだけでは抑えられなかったが、眠れないほどの痛みではなかった。
今回はドライソケットもないし、痛みのコントロールもできているので、前回ほどの辛くない。頬から顎にかけて同じように腫れているが。
抜歯した右下親知らずを持って帰ってきた。右側の3分割されているのが、左下の親知らず。深いところにあったので、バラバラになったとのこと。残りはどっかに行った(吸い取った)とのことで、完全復元はなし。一番右にあるのが歯冠部の一部で、黒いのが少しついているが、これが歯石だと思う。やっぱり匂い嗅いだらオエェーだった。
無事に親不知を抜けて本当によかった。
先生方、スタッフの方々、ありがとうございました。
述語追記(2014/10/31)
歯茎の中に埋没し、水平方向に生えている下の左右の親知らず
34歳くらいの時に、虫歯の治療でレントゲンを撮ったら、両サイドの歯だけ水平方向に生えているように見えるな。両サイドだからカメラの撮影角度的に水平に写ってしまうんだろう、くらいに思っていた。
37歳くらいで右下の親知らずが痛くなり、それが治まり、というのを繰り返したので、歯科へ行った。
先生「親知らずが動いて炎症しているのでしょう。下の親不知が水平に生えてますね。奥歯と親知らずの間に歯周ポケットがあって、ここに汚れが溜まってます。歯石がこびりついてます。かなり汚いです。」
私は「じゃあ、その歯石をとってもらえませんか?」
先生「無理ですよ、埋没していて、歯の頭だけ歯周ポケットに向かって少しだけ出ているでしょ。そこに歯石があるもんですから、器具が入らないです。抜くしかないですね。」
私は「じゃあ、抜いてください。」
先生「ここじゃ抜けないから、口腔外科の外来を紹介するから、そこで抜いてもらってください。かなり大変ですよ。」
私「そうします。」
親知らずを抜きたかった理由
左下の親知らずと奥歯の間には深い歯周ポケットがあって、よく食べかすが入り込んだ。歯磨きのたびに歯間ブラシで食べかすを穿り返していた。汚い話だが、歯間ブラシを歯周ポケットに突っ込んで匂いを嗅ぐと、魚の腐った匂いだ。オエェー。先生は「汚れています」のような柔らかい表現に丸めてくれてたけど、ようは臭いんだよね。歯間ブラシを突っ込んで、その匂いをあえて嗅ぐとかしないとわからないことではあるけれど。あ、でもたまに歯周ポケットに舌の先を突っ込むと、何だか異様な刺激のある液体みたいのを感じた。それを手にして匂いを嗅ぐと、オエェーだった。
もしかしたら臭いのをまき散らしているのではないか?
この憎き親知らずを抜くしかあるまい。
なお、右下の親知らずと奥歯の間に歯間ブラシが入り込めるほどの歯周ポケットがないせいか、臭い匂いはなかった。
検査と予約
紹介された病院で検査、CT撮った。先生「左下の方はかなり深いところにありますね。神経に近いです。右下の方が比較的楽にできる思いますよ。どちらから抜きますか?」
私「両方いっぺんに抜けませんか?」
先生「いやー、両方いっぺんはやめた方がいいですよ」
私「そうですか、じゃあ右下からお願いします。」
という確認をして、手術日を予約した。
手術により、稀に神経が傷つき、麻痺したりしびれが残ることがあるけどいいですね?みたいな同意書にサインさせられた。
ああ、そいう状態になる可能性がある手術なんだと少し不安を感じた。けれど抜歯の決意は変わらなかった。
最初に右下の親知らずを抜いた
麻酔するので、術中の痛みはほとんどない。ただ、「おいおい、そんなに力入れてタービン(歯を削るドリル)押し付けていいのか?顎が砕けやしないか?」くらいの感覚を味わう。痛みはないが恐怖を感じた。恐怖のあまり体に力が入り、汗をかいた。麻酔注射から手術終了まで1時間くらいだったと思う。途中痛みを感じたので手を挙げてアピールしたら追加の麻酔を打ってくれた。
手術後の激痛と頬から顎の腫れ
手術後は麻酔が効いているので、右側の頬から顎にかけて感覚がない。よだれも垂れてきた。会計が終わると、車を運転して帰宅した。帰宅し、疲労からか、眠くなったので昼寝をした。
2時間くらいで目が覚めた。激痛で目が覚めたみたいだ。とても痛い。のたうちまわるくらい痛い。麻酔が切れたのだ。すぐさま処方された痛み止めを飲んだ。約1時間くらいして痛み止めが効いてきた。ズン、、ズンという鈍痛は残っているが、のたうちまわる程の痛みは和らいだ。
それからは痛み止めが切れそうになったら、すかさず飲んだ。痛みは3日間くらい続いた。
翌日、こぶとり爺さんのように右頬から顎にかけて腫れた。びっくりするくらい腫れた。切開したうち半分は縫って閉じていたが、歯を抜いた痕にできた穴は完全には塞がれていなかった。空いた穴はドライソケットというらしい。ドライソケットには血だまりができ、それが固まっていき治癒するらしいので、うがいは極力しないようにとの指示だった。
頬の腫れは1週間くらいで引いた。腫れが引くと首に緑色、黄色のあざのようなものができた。おそらく血液が首に落ちてきたのだろう。しばらくするとそれも消えた。
先生の言うとおり、とてもじゃないが2本同時に抜歯できるわけない。むしろ、2本目を抜歯することの決意が揺らいだ。しばらくやりたくないと。
抜歯した親不知
抜歯した右下の親知らず。三分割されている。親知らずの大きさは、100円玉と比べるとこれくらい。
歯冠部分に黒い歯石がこびりついている。ちなみに虫歯ではない。全部歯石。鼻を近づけて匂いを嗅ぐと、こいつがめちゃくちゃ臭かった。魚の腐ったにおいだ。右下の親知らずは匂わなかったけれど、抜歯して引きずり出すと、たまらない臭さだった。オエェー。家に持ち帰って、ドライバー等で歯冠部分の黒い歯石を除去してみたけど、ほとんど取れない。歯ブラシ+歯磨き粉で磨いても匂いは取れない。1週間くらい空気に触れていたら匂いは消えた。
匂いのなかった、そして奥歯と親知らずの間に歯周ポケットがなかった右下親知らずでさえ、このように歯石がこびりついている状況を考えれば、左下は相当汚いんだろうな、早く抜かないと。
歯冠部分と歯の根に隙間が空いているが、最初にタービンで切断した痕だと思う。
左下の親知らず抜歯
右下親知らずを抜いてから約2年が経過し、ようやく左下親知らずを抜歯できた。手術してから痛みが引くまでの3日間は、休暇を取りたい。腫れが引かないのはいいけど、あの激痛では仕事にならないから。休暇スケジュールを整えるのに2年もかかった。いや、本当は手術が怖かったのかもしれない。左下親知らずは右下よりもさらに深いところにあると聞いていたから。右下親知らずは、いつも通っている歯科医院に、大学病院の先生が出張し手術してくれた。手術時間は麻酔注入から縫合までで約40分。
歯科医院に勤務する女医にレクチャーしながらの手術だった。
先生「これは深いところにありますね。3、4日は腫れますよ。相当に。いいですか?」
私「はい。よろしくお願いします。」
先生「では、これから麻酔して、歯茎を切開して骨と歯を削りますね。」
私は心の中で「え、骨も削るの?それって深いから?」とつぶやいたが、声には出せなかった。
術中、こんな会話が聞こえてくる。
歯茎を切開して、歯冠が見えた時だと思うが
先生「こんな深いところにあって埋没しているのに、歯石がこんなにこびりついている。こんなにつくもんなんだな。」
歯冠部を除去し、根の部分を除去する作業に取り掛かったところだと思うが
先生「これは深いな。タービンが届かない。深いぞこれは。どうするか」
先生「ここを○○すると神経傷つけるからやっちゃダメ。こういうときは△△するんだ」
縫合の時
先生「ここを××すると、ほら完全に元どおり、穴が完全に塞がりました。これが大事なポイントなんだよ」
最後に
先生「相当深いところにあったので時間がかかってしまいました。終わりましたよ」
私「はりはとうほはいまひた」
左下親知らず抜歯後
前回右下の時の教訓を生かし、痛みのコントロールをしっかりやるように心がけた。
手術が終了したのが18:10。麻酔は2時間後に切れるとのこと。
まず、18:30に化膿止めと痛み止め(ロキソプロフェン)を1錠ずつ飲む。その後5時間おきに痛み止めを飲んでください。そうすることで痛みを抑えることができます。
と先生から教えていただき、そのようにした。
術日の23時から24時はやや鈍痛がきて、痛み止めだけでは抑えられなかったが、眠れないほどの痛みではなかった。
今回はドライソケットもないし、痛みのコントロールもできているので、前回ほどの辛くない。頬から顎にかけて同じように腫れているが。
抜歯した右下親知らずを持って帰ってきた。右側の3分割されているのが、左下の親知らず。深いところにあったので、バラバラになったとのこと。残りはどっかに行った(吸い取った)とのことで、完全復元はなし。一番右にあるのが歯冠部の一部で、黒いのが少しついているが、これが歯石だと思う。やっぱり匂い嗅いだらオエェーだった。
無事に親不知を抜けて本当によかった。
先生方、スタッフの方々、ありがとうございました。
述語追記(2014/10/31)
- 痛み止めを飲まないと耐えられないくらいの痛みは、手術日から数えて5日間続いた。
- 顎から首にかけてのあざ、腫れは手術日から数えて7日目で消えた。
- 手術日から3週間は完全に口を開けることができないが、3週間を過ぎると完全に口を開けることができた。
- 手術後1か月くらいは手術でできた穴が膿んでいるような感じがしたが、1か月を過ぎると綺麗になった。穴はだんだん小さくなっているが、食べ物は詰まるので、歯間ブラシは欠かせない。今はくぼみがある感じだ。
- 親不知があったところの歯周ポケットの魚の腐った匂いは完全に消え、今は無臭だ。痛みに耐えた甲斐があった。